拓寿工業で働く先輩たちに
仕事のこと、会社のこと、自分のことをホンネで話してもらいました。
いいことも、悪いことも、全部ホンネ。
あなたの心を揺さぶるメッセージが見つかるかもしれません。
安全も、働きやすさも
ちゃんと仕組みにして向上する会社
J.I
情報機器の大手メーカーで定年まで勤め上げた後、2020年に入社。営業を経て、足場工事のサポート業務をしながら安全管理、人事、人材育成などに取り組む。
60代のサポート部隊が職人を支える
足場工事は職人仕事。
職人が現場に集中できれば、スピードも効率もグンと上がる。
けれど毎日の工程には、資材の運搬や積み上げなどの準備作業や、残りの資材をベース(資材置場)に戻して整理する後作業もある。
それを全部職人がやっていては勤務時間が長くなり、肉体的負担も大きい。
集中力が散漫になれば、危険のリスクも増す。
そこで、拓寿工業はベースを拠点に準備作業と後作業を担当するサポート部隊を設けた。
現在、部隊は私を含めた60代の男性3人。全員が現役会社員を引退後、ここに入社した異色のチームだ。
足場工事の経験がないじいさんたちが、足場のプロの仕事をガッチリと支えているなんて、ユニークだろ。
サポート部隊をもつ「足場屋」は、全国にもそう多くないと思う。
前例にとらわれない柔軟さと、いいことなら迷わず取り組む情熱が、拓寿工業の個性であり、魅力なんだ。
前職で私が在籍していたのはいわゆる大企業だったが、入社してなにより驚いたのは、会社の規模の差なんかじゃない。
安全対策、危険予知、整理整とんなどに対する意識が、あまりにも浸透していないことに、こりゃまずい、このままではいけないと、真剣に思ったんだ。
足場の業界は、とかく「3K(危険・きたない・きつい)」といわれるけれど、そう見られてしまう理由の一端は、自分たちにもあるんじゃないか?
その改善のために、長年の経験を生かしていこうと考えた。
いい会社にしようと情熱をかたむけている社長や、現場をよく理解している社員と話し合いながら「3S(整理・整とん・清掃)」や「KY(危険予知)活動」を進め、あいさつ・マナーの徹底にも取り組んだ。
サポート部隊も、その一環だった。
環境整備はまだまだ途上、でも確実に進展している。
足場工事に若さや体力がものをいう場面が多いのは事実。
職人として第一線で働ける期間に限りがあるのは仕方がない。
だからこそ、技術を身に付けるのとあわせ、あいさつや、コミュニケーションや、人と協力することや、お金の知識などの人間力もしっかり身につけ、監督になったり、後輩を育成する立場になったりして、少しでも長く勤務してほしい。
場合によっては独立したっていいさ。
独立後、うちと組んで仕事をしてくれたら、頼もしいパートナーが増えるわけだから、それはうれしいことだよ。
明るく、楽しく、元気よく仕事して、自信をもって生きていける人になろう!
その力を養えるのが拓寿工業なんだ。
拓寿工業に出会えたから
左官の技術を伝えていける
Y.H
空調関係の仕事を経て左官会社に転職し、伝統の左官技術を習得。その後、諸事情から左官をあきらめようとしたが、2023年に入社し、左官の腕を発揮している。
仕上がりに感動してもらえる喜びがある
形のないところに、形をつくるのが左官の仕事。
下地づくりをぬかりなくやり、メッシュシートを伏せ込んで、ていねいにスピーディーに仕上げをする。
建物の外側、内側が、自分の手で現場ごとに違った表情をもつようになり、何もなかった時からは想像もできなった仕上がりで、その場に存在感を放つ。
それぞれの形は自分が手がける作品だけど、あくまでもお客様のご要望に応えてつくりあげる「商品」。
ご納得いただけなくては、仕事の役割を果たせない。
「きれい」に仕上がるのはあたりまえ。
お客様のイメージに、自分がつくる形がどれだけ近づけるか、越えられるか。
それができたときの、お客様や関係者の驚きや感動の声が次への力になるし、もっと腕を上げよう、力をつけようというやる気につながる。
それが左官のおもしろさだ。
技術が向上すれば、おもしろさはさらに増し、深まっていく。
でも実は、左官の仕事をあきらめようとしていたときがある。
左官専門の会社に入り、親方や先輩についてゼロから仕事を教えてもらい、文化財など伝統建築の漆喰壁の修復を経験した。
腕とこだわりが半端ない親方のもとに転職し、さらに左官の技術を磨いた。
ともに修業を積み、先に独立した友人の会社に移り、一緒に夢を追いかけた。
でも思うようにいかず、会社をたたむことになってしまった。
左官の仕事に未練はあったが、もう続かない、あきらめるしかないと思っていた。
そんな時、「もったいない」と言ってくれる声を聞いた。
拓寿工業からの誘いだった。
足場の会社で左官?
うちにはハウジング事業がある。
リフォームもリノベーションも新築も手がける。
左官の職人がいれば、いろんな可能性に挑戦できる。
一緒にやろう。
だから今がある。
これまで以上に左官の仕事におもしろみを感じている自分がいる。
ゆくゆくはショールームみたいなかたちで左官の技術や、個性満点の仕上がりの表情を発信してみたい。
一職人のそんな思いつきも、拓寿工業でならきっとかなう。
ここは、やってみたいことがかたちになる会社なんだ。
左官の素材にはいろんなものがある。
石灰を使う漆喰、珪藻土、モルタルなどの代表的な素材に加え、内装に引っ張りだこのモールテックス、海外で研究開発された現代素材・シュトーなど新しい素材が続々登場している。
下地やメッシュも同様だ。
伝統素材しか扱ってこなかった自分にとって、新しいものとの出会いは新鮮で、刺激的だった。
講習会に行かせてもらい、新しい知識、情報、技術を吸収して、実際の現場への提案に生かす。
これがまた刺激的だ。
自分が、仲間が、引き出せる表情の幅が広がり、多彩になる。
ここには自分のひきだしを増やしていく成長の楽しみがある。
「感性」も「完成」も、職人としての経験やひきだし次第。
高いレベルで「よい」と納得できるものを生み出し続けたい。
そして、それを仲間や後輩に教え、伝えていくのも成長なんだと素直に思う。
左官職人をめざす人たちに、このおもしろさを伝えていきたい。
はじめは日当が魅力
5年働いた今は会社の進化が魅力
H.I
運送の仕事を経験後、2018年6月に日払い採用。翌年、正社員となり、現在は現場を回りつつ若手の育成や広報業務などに取り組んでいる。
32歳で足場工事初体験!そりゃきついよ
最初は日払いのアルバイト採用。他よりいい日当が魅力だった。
運送会社を辞めた後、ワケあって2年くらいニートみたいな生活をしていて、いい加減に働かないとマズイぞってことで。
初めての足場体験は住宅の現場。足場に使う1本10㎏以上ある鉄板や鉄パイプを、トラックから組み付け場所まで運ぶ仕事だった。
力の加減もコツもわからず、朝から18時の終業まで、ただやみくもに運びつづけた。
5月なのに夏のように暑い日で、32歳の未経験者には、そりゃきついよ。
しかも前の日まで家からほどんど出ない日々を送っていたんだから。
その夜のうちに断りを入れて、翌日から筋肉痛で1週間、寝込んだっけ。
その2週間後、社長から電話をもらったんだ。
「ぜひ来てくれないか、寮も空いてる」ってね。
なら、やってみるかと。
毎日取り組んでれば身体が慣れるし、仕事は覚える、技術もコツも身につく。
日当もコツコツ貯まっていく。
正直なところ、当時は辞めるタイミングをいつにしようか考えながら働いていたよ(笑)。
数ヶ月がんばると、日当が月給になり、正社員の誘いを受けた。
体力的に足場は長く続けられる仕事だと思えなかったから、内心では辞める気満々だったけど、将来を語る社長の言葉には説得力があった。熱い情熱も感じた。
社員が働き続けられる会社にしたいんだ、していくんだって。
社員と一緒に現場に出る社長の目に宿る、炎みたいな輝きにも圧倒された。
当時、結婚して家庭を築こうと思っていたこともあり、仕事を失うよりは続けてみようかと、そんな感じで働き続けてきた。
その後も辞めることをまったく考えないではなかったけれど、辞めずに今に至っている。
心に余裕をもって、冷静にフラットに生きたいと願う自分の感覚に、この会社や仕事が合っているのかもしれないな。
あれから5年、たしかに会社が変わってきているのは感じられる。
若い体力を生かす仕事は多いが、その一方で、経験を生かして取り組む業務も多くなった。
事業の幅が広がり、お客様の信用も高まっている。
現役寿命を延ばせるような仕組みづくりをし、長く働き続けることができる会社へと進化していることはたしかだと思う。
仕事の時間は、生活の大半を占めている。
楽しくないことばかりだったり、いやだなって思い詰めてばかりいるのは、誰にとっても幸せなことじゃないよね。
個性豊かな人たちが集まって、働いて、笑い合って、言いたいこと言い合って、それぞれに生活を成り立たせて、「なんか拓寿工業で働いてよかったよね」なんて、言い合える会社でありたいと思っているんだ。